もう毛穴は怖くない!

1997年 non・no No.5から引用
みどり先生が取材を受けた non・no の掲載記事です

毛穴が目だちやすいところは、額、鼻、アゴ。どうして?
毛穴の開き・黒ズミと皮脂とは切っても切れない関係。顔の中で皮脂が出やすいゾーンは2か所。額・鼻のTゾーン、アゴを中心としたUゾーンを含むフェイスラインで、とくにTゾーンの皮脂量はほおの約2倍! 気になる小鼻もこのTゾーンに含まれ、テカリが空気中の汚れを付着しやすいのです。

鼻パックをしても、黒ズミがなくならないのはどうして?
黒ズミになってしまったものは、表面的な汚れしか取れず、はがすパックを使っても根本的な除去にはなりません。
そこで、必要なのがディープクレンジング。鼻・アゴなど固さを感じたり、ザラザラするところはまず肌を柔軟にして、毛孔の入口に詰まった皮脂を柔らかくすることが必要です。洗面器に40度くらいのお湯を張って湯気を顔に当ててスチーム状態にするか、おフロに入る時ゆっくり湯ぶねにつかった後洗顔するようにすれば効果的。毛穴を開かせた後の洗顔には、酵素洗顔が最も効果的です。毛穴の黒ズミの原因である固くなった角質層はケラチン(タンパク質)が主成分なので、タンパク質を分解する酵素が効くというわけ。
温めて洗顔するまでは、時間をしばらくおいたほうが汚れが取れやすくなります。蒸す→肌を柔軟にする→洗う、という一連のスキンケアをゆるやかに行うことがポイント。はがすパックは手軽ではあるけれど、一回で汚れをすべて取ろうとすると、毛穴以外の肌に影響がある可能性も。本当に汚れを取ろうと思ったら、手間をかけることが必要。

毛穴ケアをした後は、そのままにしておいて大丈夫?
毛穴は「開けたら、閉める」が大原則。パックをした後は毛穴が開いたままの状態です。アフターケアをしないと雑菌などが入って、トラブルのもとになるし、シミや乾燥肌の要因にもなってしまいます。毛穴ケアの後は、いつも使っている化粧水をコットンにたっぷりつけてパッティングして。
収れん作用のある化粧水はサッパリ感はあるものの、パック後の敏感になった肌には刺激が強い場合もあるので、ニキビ肌用の殺菌効果のあるもの、または消炎作用のあるものを使用しても○。

パックよりも、黒ズミに効くものがあったら知りたい!
スクラブ洗顔が効果的です。ただし、天然の植物性スクラブの粒子には角があり肌を痛めてしまうので避けたほうが無難。人工的な角のない丸いスクラブタイプがいいでしょう。また、使用していて痛みを感じる場合や、肌が乾燥している場合は使用を控えてください。

黒ズミをきれいにした後、それをキープするにはどうすればいい?
毎日の地道な洗顔。これに尽きます。ただ、案外汗の出る夏場はこまめに洗顔する人も、今の季節は適当にすませてしまってる人が多いのでは? 確かに毛穴の汚れは黒ズミの原因ではありますが、それと同じくらい気をつけてほしいのがホルモンバランス。生理の前の約2週間の期間を「黄体期」と言いますが、この期間は皮脂量が多くなるのです。だから、黄体期には洗顔をいつもに増してていねいにするように心がけて。
また、1日のうち、意外に洗顔する時間もポイントになります。睡眠中以外では午後3時〜5時くらいが皮脂量が多くなる時間なので、朝・夕に加えて3時洗顔(あるいは5時洗顔)も実践するといいでしょう。

毛穴の汚れは取りすぎると逆効果ということはあるの?
汚れは取るべきものですが、問題は皮脂を取りすぎてしまうこと。皮脂は、肌の表面を外界の乾燥や刺激から守る膜の働きをしており、悪者ではないんです。皮脂は毎日出るものだし、酸素がある限り、黒ズミが起こるのもしかたのないこと。27、28歳までは皮脂腺は大きくなり、増え続けるので、それまでは頑張って洗顔しましょう。

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